弁護士コラム~家事事件の現場から~家庭に関する法律相談を担当した弁護士がリレーでコラムを執筆しています。

ご親族が亡くなったとき何をすれば良いでしょうか。

2018年10月01日 相続

 突然,ご親族が亡くなられた場合に何をすればよいかと聞かれても,まったく分からない方もいらっしゃると思います。そのような方のために,ご親族が亡くなられた場合の一般的な手続等についてご説明したいと思います。

 まず,最初に医師に死亡診断書を作成してもらう必要があります。死亡診断書は,病院で亡くなった場合には,主治医が作成してくれますが,自宅で亡くなった場合には,かかりつけの医師がいないときは,警察に連絡して死体検案書を作成してもらいます。

 なお,死体を検案した際,犯罪に関係すると思われる異状死と認めるときには,24時間以内に所轄警察署に届け出なければならないとされています(医師法第21条)。

 次に,親族が亡くなられてから7日以内に市区町村役場に死亡届を提出し,火葬許可証ないし埋葬許可証を取得します。これがないと,通常葬儀で行う火葬をすることができません(墓地・埋葬等に関する法律第5条)。なお亡くなった親族の年金等の手続を行う際にも死亡診断書が必要になりますので,写しを数枚とっておくと良いでしょう。

 そして,葬儀社・お寺を手配して,一般的には亡くなられた翌日にお通夜,その翌日にお葬式が行われます。葬儀社との契約においては,後に高額な請求がなされることがないよう内容と料金を確認した上で契約し,支払った後は必ず領収証を保管しておいて下さい。葬儀費用は,相続税の債務控除の対象になります。

 また,これら葬儀手続とは別に,亡くなられた親族の年金,保険等の各種手続や相続に関する手続を行う必要があります。

 相続に関する手続について,亡くなられた親族が債務超過の場合には,債務も相続の対象となることから,多くの方は家庭裁判所に相続放棄の手続を申し立てます。相続放棄ができる期間は,原則として自己のために相続があったことを知った日から3か月以内ですが(民法915条第1項),相続財産の調査等を理由に伸長することができます(同条項但書)。

 これに対し,相続放棄の手続を行わずに遺産を相続する場合,亡くなった親族の遺言書があれば,遺留分を侵害しない範囲でその遺言書に従い遺産を分割することになります。もっとも,相続人全員の合意で遺言書と異なる遺産分割をすることは可能です。遺言書を発見した場合,それが公正証書で作成されていない場合には,開封せずに家庭裁判所に検認の申立を行い,その手続の中で開封する必要がありますので,気を付けて下さい。

 では,遺言書がなかった場合には,相続人間で遺産分割協議を行いますが,同協議が纏まらなかったときは,家庭裁判所での遺産分割調停等を通じて分割することになります。

 相続放棄,遺産分割協議等相続に関する手続については,相続人が沢山いて連絡がつかずに困っている,話し合いが平行線で纏まりそうにないなど,ご本人で対応することが困難な場合には,弁護士が専門としておりますので,お近くの法律相談センターに連絡して弁護士に相談することをお勧めします。

 相続においては,他にも相続税の支払については税理士,相続を原因とする不動産の移転登記手続については司法書士など,他士業の専門家の方の助力が必要な場合もありますので,どのようなことでお困りか,確認の上,各種士業にご相談に行かれると良いでしょう。

以上

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